この怖い話は都市伝説にもなっている2回の飛び降りという話。2回とはいったい何を指しているのか!?真相を知った時には叫ばずにはいられない都市伝説系の怖い話です。人間が怖い系の話です。
都市伝説にもなった怖い話。タイトルの謎が解けると体中が痛くなる・・・
みなさん自殺は決して良くないです。心を強く持って生きましょう
人間が怖い話「ある日突然に」
ある日突然におこった怖い話だ。 夏の暑い日だった。蝉が鳴いていた。
高校三年生の僕らは大学受験のための追い込み勉強の真っ盛りだった。進学校に通っていた僕らは教師や親からかなりのプレッシャーを受けている。
「もう勉強したくないよ」
僕がそういうと隣の席に座った隆は「嫌ならやめろ。俺は必ず東大に受かってみせる」参考書から目を話さずにそう言った。
「お前は凄いよ」
僕は心底そういった。隆は県内トップクラスの進学校の中でも常に1位2位の争いをしている。1年生の時からずっとだ。
人間が怖い話「成功するまで繰り返す」
「俺には夢があるんだ。今は誰にも言わないけど、必ず夢は達成する。もし失敗しても、成功するまで何度でも繰り返すんだ」
隆は勉強へのモチベーションをそう語っていた。
僕の成績は真ん中かくらいだった。なぜが気の合った僕たちは学校が終わると予備校の授業を受け、終電間際まで自習室で勉強するのを日課としていた。
「岡田隆君のことを聞かせて欲しいんだが・・・」
ある日学校に行くと警察の車両が何台も止まっていた。クラスの中は何か事件が起こったんだと騒がしかった。
ホークスルームが始まる直前に廊下から手招きをされた。担任の坂本だった。
「職員室に警察の人が居る。ちょっと事情を話して欲しいんだが」
「何の事情ですか?」
僕は警察と言う言葉に緊張を感じていた。警察に捕まるような悪いことはしていない。
人間が怖い話「隆と一緒にいた?」
「実は、隆のことなんだ」
担任は奥歯に物が挟まったようなもごもごとした調子で言った。
「君は昨日の夜に岡田隆君と一緒にいた?」
職員室の一角には警察官が数人いた。その空間だけ異様な雰囲気に包まれている。腕組をした教師が警察官の周りを取り巻いていた。警察官の前に用意された椅子に座るとニコリともせずに警察官は口を開いた。
「君は昨日の夜23時まで岡田隆君と一緒だったの?どうなの?」
警察官は手帳にボールペンの先をトントントンと打ち付けながら言った。
「はい。予備校で一緒に勉強していましたけど・・・」
僕はなんだか嫌な気分だった。なんなんだこいつらいきなり・・・まるで俺が何かの犯人みたいじゃないか!
僕は警察官を少し睨みつけた。
「何時何分まで一緒だった?出来るだけ正確に教えてほしい」
人間が怖い話「トントンのリズム」
手帳のトントンのリズムが一段上がった。睨みつけても効果はないらしい。
「23時15分。終電が23時30分なので間に合うように駅に向かいましたよ」
僕はため息混じりに言った。その時間にコンビニ強盗でもあったか?それともひき逃げか?僕は鼻を鳴らした。
「そうか。じゃあその後に飛び降りたんだな」
警察官はそう言った。
「えっ?飛び降りた・・・何が?」
僕は得体の知れない怖さが前身を包み込むのを感じた。身震いをしたのだ。「飛び降りた」という言葉に僕の何かが反応した。
「まさか、隆じゃないよな」
僕は頭の片隅に浮かんできたキーワードを口に出してしまった。
「この学校の第三校舎から昨晩ね、岡田隆君が・・・」
人間が怖い話「何かが頭をぶっ叩いた」
「まあなんだ。その飛び降りたんだ、つまり投身だな。死亡したんだ」
僕を包み込んでいた怖い予感のような物が硬質の塊になって脳みそをぶったたいた。投身?自殺?隆がそんなことをするはずがないだろ!僕の体の中に怒りに似た感情が沸き上がった。
「まあ、勉強の疲れからかな。飛び降りの自殺で間違い無いんだが・・・」
「勉強の疲れ!わかったようなこと言うな」
僕は思わず叫んでしまった。すぐさま飛んできた教師に僕は「まあまあ落ち着け」と抑えられた。
警察官は一つ咳払いをした。
人間が怖い話「階段に残る血痕」
「自殺にしては1つだけ気になることがあるんだ」
警察官の視線が鋭くなった。僕の頭の中には飛び降り自殺をした隆の笑い顔や悔しく歪んだ顔が亡霊のような頼りなさで浮かんでは消えていく。
「岡田君は外の非常階段で3階の屋上に上った。そして飛び降りたのだが、なぜか階段に血痕がついているんだ。まるで何かを引きずっているかのようにね」
警察官は僕の顔をのぞき込んだ。
「なんで飛び降りた隆君の血痕が階段についているんだ?警察はそこをはっきりさせたい。どうして階段に血痕が付いていたと思う?」
僕は頭を振るしかなかった。
人間が怖い話「殺された可能性」
「つまりだ、隆君は自殺したのではなく、自殺に見せかけて殺された可能性もあるということだ。どこかで殺され、偽装するために屋上から落とされた。そういう怖い話の筋書きだ。わかるかね」
警察官がグイっと顔を近づけてくる。下から舐めるような不躾な視線だ。
「何かお前は隠してないか?」
警察官は何も言わなかったが、その目は思いっきり僕を疑っていた。やましい所はないのに心の中まで覗かれているようで思わず視線をそらしてしまう。
僕は誰かが隆を引きずり非常階段をのぼっていく姿が頭に浮かべた。
誰だ!隆を引き上げていくのは!誰だ!隆を殺したのは!
人間が怖い話「舌ベロが飛び出す」
月明かりの中、マッチョの男が隆の襟首を掴み引きずっていく。階段を上る度に隆の顔がゴクンガクンと揺れる。舌ベロが飛び出し白目を向いた隆の顔には、生きていたころのの面影はない。
僕は恐怖や怒りや様々な感情で頭の中がパニックになりかけていた。昨日まで隆は生きていた。それなのに。勝手に飛び降りとか殺人とかあんまりだ。
「今日にも司法解剖が行われる。必要があればまた話を聞きに来るから」
警察官は僕の肩をポンと叩いて職員室を出て行った。
その日は何も手につかなかった。授業を受けていても耳に入ってこない。予備校にも行かずに家に帰った。僕は何もやる気が起きずにベットの上に横になり隆のことを考えた。そしていつの間にか眠っていた。
気が付くと朝になっていた。色々な夢を見た気がするがもやが掛かったように頭の中は重くてはっきりしない。
重たい体を引きずりながら学校に登校した。職員室の前を通ると担任に声をかけられた。
「おい、警察の人が来ている」
人間が怖い話「司法解剖の結果」
僕はまたか。とため息が漏れそうだった。何も聞きたくはないし何も話したくはない。
僕が職員室に入ると昨日の警察官がいた。今日は2人だけだ。
「司法解剖の結果が出たから君にも報告しようと思ってね」
解剖と言う言葉が僕の周りを浮遊する。
そんな言い方はやめてくれ。もっとなにか別の言い方があるだろう。
「司法解剖の結果。飛び降り自殺で間違いないようだ。ただし・・・」
警察官は言葉を切ってもったい付けた。
「彼は2回飛び降りていたよ」
人間が怖い話「2回飛び降りていたよ」
「はい・・・? 2回飛び降りた」
僕は馬鹿みたいに警察官の言葉を繰り返していた。
「1度目の飛び降りでは死にきれなかった。だから、もう一度階段を上り、2回飛び降りたんだ」
「2回飛び降りた」
僕の目の前に足を引きずり体中から血を垂らしながら階段を上る隆が現れた。
「う・・・そだろ」
隆の言葉が不意に頭によみがえった。
「オレには夢があるんだ。失敗したって何度でも繰り返す」
僕は自分の意識に白いフィルターがかかり視界がぼやけていくのを感じた。ガゴンと僕は床に頭を打ち付けた。僕の体は後ろ向きに倒れていた。
意識が薄れていく中で
「何度でも繰り返す」
と隆がささやいた。
止めてください~痛すぎる。怖い話の中でもダントツで痛い話です。
2回飛び降りるとかちょっと有り得ない。よっぽど強い精神力を持っているんだろうな。
そんな強い精神力持っているなら自殺なんてやめてください!!
コメント
飛び降り自殺なんて、かなり現場が悲惨なことになってしまうっていうのを聞いたことがあります。某アイドルの飛び降り自殺現場も大変な事だったkとでしょう。1度失敗したら、踏みとどまりそうだけど、ある意味気持ちが強かったみたいですね。