ダンゴ釣りの基本から応用までコツを紹介
冬場は釣れないからだんご釣り覚える pic.twitter.com/jQi9496jMN— yamato (@yamato19910215) February 10, 2019
だんご釣りは紀州ダンゴ釣りと呼ばれるチヌを釣る釣法の一つです。身近な堤防から銀ピカのクロダイ(チヌ)が釣れるから全国的に有名になり愛好者も増えています。
でもフカセ釣りに比べるとダンゴ釣りはまだまだマイナーで身近でダンゴ釣りをしている人が少ないのも実情。
そこでこの記事ではダンゴ釣りの基本から応用編まで団子釣りの情報を網羅しました。是非参考にしてください。
団子釣りのコツややり方のポイントやり方
だんご釣りでの釣果#浜名湖 pic.twitter.com/PhvjpAiPjL
— クロ釣り (@yfhObzl9mNKB4uj) November 8, 2019
団子釣りはコマセの役割をもったダンゴの中に付けエサを仕舞い込んでチヌがいる海底まで届ける釣り方です。
堤防の周りには小アジや小メジナなどエサ取りが無数にいます。夏になるとコマセを撒いたら海面が黒くなるほど小さな魚が集まってしまう事があります。それらのエサ取りから付けエサを守って海底まで運びチヌに口を遣わせるのがダンゴ釣りの極意です。
ダンゴ釣りは身近な堤防の上からできる
30㎝以上の大きなクロダイ(チヌ)が身近な堤防から釣れるのって釣りをやらない人には信じられないかもしれませんが、普通に良く釣れます♪
船に乗ったり、磯まで渡船で渡してもらわなくても車から降りてスグのポイントで釣りができるのもダンゴ釣りも魅力の一つです。
堤防からダンゴ釣りが出来る場所はこんなところ
クロダイ(チヌ)を狙ったウキふかせや、ヘチ釣りをやっている様な堤防ならどこでもできます。全然釣り人が居ないような堤防でしたら、岸壁に黒鯛が好みそうな貝やカニがいるポイントならチヌが生息している可能性があります。
こんなポイントが団子釣りおすすめ
- 堤防周りにクロダイのエサが付いている
- 他のクロダイ釣りをしている人がいる
- 底が砂地になっている
だんご釣りでクロダイ(チヌ)が釣れる時期
今日のお酒は、生ビールからのフィデックソーダからのロック。釣りは、クロダイだんご釣り、カイズのみ。台風通過後は秋の海になり、サイズアップか、酔っぱらいの妄想。さてさて、明日の釣りは天気次第。だんご釣りし過ぎで、肘が痛いので休養か、な。どでしょ。 pic.twitter.com/Mt9KdOFYxV
— だんご (@nanimoturenai) September 7, 2019
クロダイ(チヌ)は夏が良く釣れます。冬は活性が低くなり厳しくなります。もっと細かく言うと春にのっこみ期といわれる産卵の時期を迎え40㎝以上の巨大チヌが堤防周りに接岸します。
ゴールデンウィークを明けて水温が安定してくるとチヌの活性が高くなり、夏井の間は数釣りが出来るようになります。秋になると冬に向けて体力を付けるために魚全体が荒食いモードに突入します。またチンタと呼ばれる手のひらサイズのクロダイ(チヌ)もつれます。
冬になるとクロダイ(チヌ)は水温が高い深場へと落ちていきます。大きな魚体は冬の間も堤防周りに居付くことがあります。冬に釣れるチヌがデカイのばかりなのはこのせいです。
- 春:のっこみの大型が狙える
- 夏:活性が高く数釣りが楽しい
- 秋:冬に向けて荒食いの時期
- 冬:小型は深場に落ちて釣りにくい
「団子の握り方」がダンゴ釣りのコツ
8月15日 初めて鴨川へ。小さな漁港でいつものクロ鯛釣りと同様にコマセを打つと、小魚だらけ。釣果はチンチン3匹、シマ鯛10匹、へ鯛6匹、メジナ20匹、おいしそうなアジ8匹。楽しい一日でした。クロ鯛狙いはだんご釣りが主流だそうです。 pic.twitter.com/xiy2jKiY
— surfish (@gosurfish) September 17, 2012
団子釣りの手順は団子の中に付けエサを仕舞い握り込みます。狙ったポイントにダンゴを投げ込み海底までダンゴが沈んでいく。ダンゴが割れると付けエサが飛び出しクロダイ(チヌ)が喰いつくという流れです。それぞれのコツを紹介します。
①ダンゴを握る
ダンゴは出来るだけぱさぱさの状態が理想です。ギュッと握り込むと形ができるくらい。握った瞬間にベチャっとなるようなら水分が多すぎです。握る回数は10回~30回くらいの間。
握る回数よりもダンゴが海底に到着してから割れるまでのカウントが大切です。狙ったタイミングでダンゴが割れるように握り込みます。
ダンゴは何秒で割れるのが良い?
ダンゴが割れるタイミングは握り込む回数で調整します。一般的に30秒くらいを目安にしていますが、潮の流れが早い場合は割れるタイミングを早くします。ただし割れるのが早すぎるとコマセが底に溜まらないし、クロダイ(チヌ)が喰いつくタイミングがありません。
ダンゴには小魚が最初に寄ってきます。コマセの効果でチヌに捕食のスイッチが入っていると小魚を蹴散らしてチヌが割り込んでくる。この時間差が大切でクロダイ(チヌ)が口を使う間を持たせるという考え方が重要になります。
「タナ取り」がダンゴ釣りのポイント
クロダイ(チヌ)を釣るにはタナが非常に重要です。タナとはウキからハリまでの長さの事です。クロダイ(チヌ)は海の底を回遊する魚なので付けエサは、絶対に海底にあることが必須の条件になります。
タナを合わせる方法とコツ
ダンゴを投げ込むとダンゴに引っ張られてウキが沈んでいきます。タナが浅い(短い)とウキは海底の中にしもり(沈む)ます。ダンゴ釣りの場合はトントンからべったりがいいといわれています。
タナ合わせトントン
トントンというのはダンゴに引っ張られたウキが少しだけ沈む状態。水深とウキ下のタナの長さがピッタリの状態です。トントンだとダンゴが割れたときにウキの浮力に引っ張られ付けエサが若干飛び出します。
タナ合わせべったり
べったりというのはトントンから更にウキ下のタナを長くして、付けエサが海底を這っている状態です。べったりがダンゴ釣りで最もいい状態だといわれています。潮に流された付けエサが海底を転がり、岩や藻の周りにひっ掛かって止まる。海底の変化のあるポイントは魚が寄り付く絶好の場所です。
宙切り
ダンゴ釣りではあまりやりませんが、完全に水深よりタナを浅くする方法です。ダンゴに引っ張られたウキは完全に海中に消込みダンゴが割れると浮かんできます。付けエサは完全に海底から離れてしまいます。べったりやトントンで釣れない時に試してみる価値はあります。
「アタリと合わせ」がだんご釣りで一番楽しい
ダンゴ釣りでは大合わせは必要ありませんがしっかりと合わせてやる必要があります。クロダイ(チヌ)のアタリはウキトップが一気に沈み込むわかりやすい物から、ウキのメモリが僅かに沈むだけの分かりにくいものまでいろいろあります。
基本的には前アタリ➡本あたりという流れになります。前アタリで合わせてしまうとクロダイ(チヌ)は乗らないので本あたりまで我慢することが大事です。
クロダイ(チヌ)前アタリ
ウキが僅かに消込み何かがエサをついばんでいるのが分かります。クロダイ(チヌ)はオキアミを一口で丸のみにしません。一度口に入れ吐き出しもう一度口にいれという事を繰り返します。これが前アタリとなってウキに現れます
クロダイ(チヌ)本あたり
本あたりは前アタリで合わせるのを我慢しているとウキがスパッと海中に消し込みます。活性の高いクロダイ(チヌ)なら小魚を蹴散らして、反転しながらエサに喰いつくので一気にウキが消し込んでいきます。
だんご釣りで釣れる魚?
久しぶりの紀州釣り
寝浮きピョコピョコ楽しいねぇ~!
サイズが上がらないけど連発楽しめました(*^^*) pic.twitter.com/0U8KxBfeLp— ジョルタク (@jorutakunogaina) October 6, 2019
ダンゴ釣りで多くの人が狙うのがクロダイ(チヌ)です。その他に釣れる魚は青物やイサキやシマアジやメバルなど結構なんでも釣れます。夏場になると小型の青物がいきなりドカンと喰いついてきてビックリすることもあります。
基本的には底を狙った釣りなので釣り場に岩場が多ければロックフィッシュ系やメバルやカサゴ、砂地で水深があればマダイが掛かってくることも。
ダンゴ釣りで釣れる魚
- メジナ
- アジ
- マダイ
- ヘダイ
- カワハギ
- イシダイ
- サンバソウ
- ガシラ
毒がある危険な毒魚
- オコゼ
- ゴンズイ
だんご釣りの仕掛けやハリス
ダンゴ釣りの仕掛けを説明します。ダンゴ釣りの仕掛けで最も特徴的なのは「オモリ」を打たないという事です。ベテラン釣り師になるとサルカンも付けません。
ダンゴ釣りでオモリを付けない理由
オモリの役目というのは仕掛けを狙ったポイントまで飛ばし、仕掛けを沈め、仕掛けが立つように潮になじませる、というのが大きなところ。ダンゴ釣りの場合はこれらの役目をダンゴが全てになってくれます。
またダンゴ釣りでは海底のダンゴがどういう状態か把握しておくのが重要。ダンゴの情報はウキを通じてみることが出来ます。ダンゴが割れる前は少し沈んでいたり、潮に流されずに止まっていたりします。オモリを打ってしまうとダンゴからの情報がウキに伝わりにくくなります。
ダンゴ釣りの仕掛け
ダンゴ釣りの仕掛けを竿先から順番に説明します。竿先から出てくる道糸のライン。ラインの中に最初に入れるのがウキ止め、次に入るのが遊動ウキスイベル、遊動スイベルに棒ウキを付けます。その下にからまん棒をセットしハリスを結びます。仕掛けのそれぞれを説明します。
ライン
ラインの太さは1号~1.5号です。太すぎると潮にラインが流されたり風の影響を受けやすいのでおススメしません。潮や風が強いとラインの影響でウキが流されてしまいアタリを取りにくくなります。視認性の良いオレンジやグリーンがおすすめです。
ウキ止め
ウキ止めはタナを合わせる重要なアイテム。竿のガイドの中に入っていくので柔らかな専用のものを使います。出来るだけ視認性が良い物がいいです。仕掛けがしっかりとウキ止めまで入っているか確認できるからです。いろいろな理由でウキとウキ止めが離れてしまいタナが合って居ないトラブルを発見できます。
遊動ウキスイベル
遊動ウキスイベルというのはウキをラインに固定する道具です。棒ウキの足に丸いカンがついていますが直接ラインに通さずに、遊動スイベルを使ってウキをセットします。小さなアイテムですがウキがライン内を滑る重要なアイテム。必ず使います。
ウキ
ダンゴ釣りのウキは長めで浮力のある棒ウキを使用します。ウキふかせで使う丸いどんぐりウキを使ってもいいのですが、ダンゴ釣りはダンゴからの情報をウキを通してキャッチする釣り。どんぐりウキよりも棒ウキの方が良いです。棒ウキは後段で詳しく説明します。
からまん棒
からまん棒はウキのストッパーです。ウキの上のストッパーがウキ止めで下のストッパーがからまん棒です。名前の通り仕掛けが絡みにくいです。またハリスと道糸をサルカンを使わずに直結にする場合、糸が切れたときにウキをロストするのを防いでくれます。
ハリス
ハリスは道糸との関係でセットします。ハリスの太さは道糸のラインよりワンランク下にするのが基本。道糸のラインが1.5号ならハリスは1号や1.25号を使います。1.5号以上のハリスはチヌに見切られると使わない人が多いです。カラーはクロダイ(チヌ)に見切られない透明。材質はフロロカーボンです。
ハリ
チヌ張りの2号から4号を使用します。チヌバリにはカラーや形状など無数にありますがひねりのないタイプならどれでもいいです。大きさはエサの大きさに合わせて決めるといいです。大きいオキアミならハリも大きくする。小さいオキアミならそれに合わせるというぐわいです。
ダンゴ釣り ウキ、ウキなし
ダンゴ釣りに使うウキは棒ウキと寝ウキと玉ウキがあります。風が強くて棒ウキが倒れてしまう時には玉ウキの出番です。どのウキを使う時にも遊動式にします。またオモリを使わないので自立式にするのがポイントで軽すぎず重すぎずウキを使うのがポイントです。
重すぎるウキはダンゴを投げたときにオモリの負荷で空中分解する原因になります。軽すぎるオモリはウキがダンゴについていきません。
おススメの棒ウキ
おススメの寝ウキ
おススメの玉ウキ
ウキなしのダンゴ釣り
ウキなしのダンゴ釣りもあります。爆弾釣りとかダンゴのぶっこみ釣りといわれます。ウキがないのでアタリは竿先で取ります。筏の掛かり釣りがウキなしのダンゴ釣りの有名な釣り方です。
堤防からも大き目の団子を遠投で放り投げてアタリをのんびり待つ釣り方があります。
ダンゴ釣り エサ
ダンゴ釣りに使うエサは基本はオキアミです。ボイルと生タイプがありますが生タイプの方が喰いは良いですがエサ持ちが悪いです。エサ取りの小魚が多い時はボイルを使うのがいいでしょう。
その他に用意したい付けエサはサナギ、コーン、練りエサ、ボケです。ボケはクロダイ(チヌ)が大好きなエサです。時々投入すると一発でヒットすることが多いです。
ダンゴ釣りで使うエサ
- オキアミ
- ボイルオキアミ
- サナギ
- コーン
- 練り餌
基本 | エサ取り有り | エサ取り多い | エサ取り激多い |
生オキアミ | ボイルオキアミ | サナギ | コーン、練り餌 |
ダンゴ釣りのコマセ!配合エサのレシピ
ダンゴ釣りに欠かすことが出来ない配合エサのダンゴ。ベテランはオリジナルのダンゴの配合レシピで自作をする人が多いですが、先ずは市販のダンゴ用の集魚剤を使うのが手軽でおすすめです。市販の配合エサに慣れてきたら段々とオリジナルの配合エサを混ぜていくといいでしょう。
おススメの配合コマセ団子
配合エサに混ぜたい集魚剤
アミエビ:いわずと知れた海の最強の集魚剤です。クロダイ(チヌ)もアミエビが大好きです。ただし入れすぎるとダンゴがベチャベチャになったり粘りが強すぎて割れないダンゴになってしまうので注意。
サナギ:サナギは粗びき、細引き、激あらと3種類あります。細引きの方がダンゴが締りまとまりがいいです。粗びきは崩れやすく拡散性が高いです。激あらはそのままのサナギが入っているので付けエサにも利用できます。
ダンゴ作りが肝!コマセ団子の作り方
細引き、粗びきのサナギを入れる場合は乾燥しているので先に戻しておくのが重要。水や海水でもいいですし。アミエビを入れる場合はアミエビの汁で生のような柔らかさまで戻して置くと集魚効果が高まります。最低でも5分から10分はおいて置いておきたいです。
配合エサを混ぜたら水の分量が大事です。袋に記載してある水の量を少しずつ混ぜていきます。入れすぎるとベチャベチャになって取り返しがつかないのでゆっくり水を加えて混ぜていきます。予備の配合剤を1袋持っていると失敗した時や、突然の雨でダンゴが緩くなってしまった時に対応できます。
配合エサが完全に混ざったら上から押さえつけて空気を抜きます。
おススメのダンゴ配合餌
ダンゴは同じところに投げる!ポイント作りが大切
ダンゴ釣りはチヌの捕食スイッチをいかにオンにするかがポイント。あっちこっちに投げているとクロダイ(チヌ)の注意も散漫になってしまいます。目安は畳2枚の間にずっと投げ込む。同じところに投げ込むことでクロダイ(チヌ)の注意を引き付けます。
ダンゴを投げ込むには手で投げるのとだんご杓を使って投げる方法があります。手でも投げ込めますがダンゴ釣り専用の杓を使った方が遥かに遠投が可能です。
フカセ釣り用の杓はピンポン玉サイズで、ダンゴ釣り用の杓は卵より一回り大きめの杓で重たいダンゴを投げ込んでも大丈夫なように胴がしっかりしています。
おススメのダンゴ杓
だんご釣りのタックルや竿
ダンゴ釣りに使うロッド(竿)は磯竿の5.4mが理想です。号数は1号前後の柔らかいタイプ。2号や3号の硬めの磯竿を使う人もいますが柔らかな竿の方がクロダイ(チヌ)とのやり取りが面白いです。またクロダイ(チヌ)のサイズと比較するとラインもハリスも非常に細いです。ばらさない為にも柔らかめの竿が必須です。
風が強い時にはインナーライナーがおススメ
普通の磯竿はラインが通るガイドが竿の外についています。このガイドにラインが絡まってだんごが空中分解するというアクシデントが団子釣りでは良くおきます。そんな時に活躍してくれるのがインナーライナーです。インナーラインは道糸が竿の中を通っていくのでガイドが存在しません。糸が絡まってダンゴが空中で分解するトラブルが激減します。
ダンゴ釣りおススメのロッド(竿)
宇崎日清の0.8号の磯竿です。宇崎日清はシマノやダイワと比べると知名度は低いですが性能は悪くないです。機能と比較したコスパを求めるなら良い竿です。
ダイワのインプレッサ1号です。非常に良い竿でかっこいい。しなやかで剛性のあるハリはダイワならではです。
ダンゴ釣りのメッカ浜名湖でチヌを釣ろう
静岡県の浜名湖はダンゴ釣りのメッカです。クロダイ(チヌ)は海水と淡水が混ざり合った汽水域を好むといわれますが浜名湖はまさに巨大な汽水湖。クロダイ(チヌ)の魚影が非常に濃いです。
だんご釣りのまとめ
クロダイ(チヌ)のダンゴ釣りの基本を解説してきました。ダンゴ釣りはコツややり方さえおさえておけば 必ずクロダイが釣れる釣法です。今年の夏はバッカンにコマセ団子を入れて堤防から銀ピカのクロダイ(チヌ)を釣り上げましょう。
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