意味が分かると怖い話NO10
マジ!医療現場にまつわる怖い話
【怖い話レベル中級☆☆★★★】
意味が分かると怖い話「リアルに怖い臓器売買!?」
彼はバイクが好きだった。
風になれるようで気持ちが良いんだ。
彼はそういった。
彼の運転は非常に荒くていつか事故にあうのではないかとみんなが心配していた。
その心配がついに現実のものになってしまった。
彼は風になったのだ。
雨が降っている深夜に大きな国道の交差点で彼のバイクはアスファルトの道路を舐めた。
目撃者の話では100㎞近いスピードが出ていたようだった。
病院に運ばれた彼は脳死という判断が下された。
それから2週間のあいだ彼の皮膚細胞は点滴と生命維持装置で生き永らえた。
皮膚と皮だけにやせたってリアルに怖い!
「残念です。これ以上はもう無理かもしれません」
担当の医師はとても苦しそうな顔で告げた。
彼の体はまだ暖かい。
まるで生きているようだった。
しかし二度と目は開かない・・・
最後に彼の亡骸を抱きしめた。
骨と皮だけに痩せてしまった彼の体。
随分とその体が軽いのに驚いた。
点滴だけで生きた人間はこんな風になってしまうのか・・・
もっと早く生命維持装置を止めてやればよかったのではないかと私は後悔の念に囚われた。
医療の発展!そんな理由はリアルに怖いw
「治療費は必要ありませんので・・・」
医師は約束通りそういった。
脳死による治療経過が脳や臓器にどのような影響を与えるのかを観察し学会に発表する。
その代わり医療費は無料にするというのが病院からの提案だった。
「同じような事故にあった方を助けられるように医療を発展させていきます」
医師は深々と頭を下げてそう言ったのだ。
医療の発展に貢献できれば彼の死にもわずかながら意味が見いだせる。
私は深くうなずいて涙を拭いた。
医師には感謝!?うまい話に騙されとるで
「これ以上はもう辛いばかりでしょう」
医師は彼の体に白いシーツを被せた。
顔の前まで白い布に覆いかぶされた瞬間、私は目を当てることが出来ずに顔をそむけた。
「彼の命はこれからの医療の発展に必ず役立たせます。彼の体は生き続けます」
医師は私の肩に手を置いて力強く言った。
私はその言葉に納得するしかなかった。
悔しさや悲しさはある。
でも医師には感謝の言葉しかなかった。
今後の医療の発展の中で彼の体が生き続けるのなら・・・
「ありがとうございました」
私は深々と医師に頭を下げた。
シーツの下の彼の身体が空洞であるなど疑いもせず。
意味が分かると怖い話の解説
なかなか面白い!最後の一行で全てがひっくり返る感じが秀逸な怖い話だった。体の中身が空洞だったってことは中身が抜き取られたってことだよな??臓器売買ってことか!?かなり怖い。
恐らく臓器売買なんでしょうね。実はお話の最初の方にヒントが隠されています。「 2週間のあいだ彼の皮膚細胞は点滴と生命維持装置で生き永らえた 」ここに違和感がありませんか?彼の細胞が2週間生き続けたのではなく、彼の皮膚細胞となっています。もちろん実際には皮膚細胞だけという事はないですが。
「彼の命はこれからの医療の発展に必ず役立たせます。彼の体は生き続けます」 ここもヒントだね
臓器売買は日本では非常に珍しい事件よね。本当の裏の事情は分からないけれど・・・。お隣にある中国では年間で6万~10万件の手術が行われているらしいわ。この件数て自分の意思でドナーが登録したと思う?
コメント
えええ!衝撃のオチでした。まさか臓器を抜かれているとは…。腎臓も2つあれば大丈夫なので、寝てるうちに片方なくなっていたとか嫌ですよね!でも麻酔をされてたら分からないんじゃ…。実際にありそうな話で怖いですよね。火葬されちゃったら骨しか残らないんだし。しかし臓器を売り飛ばした医者はいくら儲けたのかな…。